口臭の原因は、何ですか?
											
											 口臭とは、口から吐き出される悪臭の総称です。原因物質には、「硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイド、アンモニア、インドール、アミン、アセトン、アルコールなどがあります。中でも硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイド」などの揮発性硫黄酸化物が重要で、ng(ナノグラム)という単位(1ngは10億分の1g)の濃度で臭気を感じることができます。口臭の原因となる物質は、口腔内の微生物によってタンパク質が分解されて発生します。

											 口臭には、口腔に由来するもの、全身に由来するもの、また、飲食物や嗜好品に由来するものがあり、生理的なものと病的なもの他に、真の口臭ではなく、本人だけが感じる心因性の口臭もあります。
										
 
											口臭には、どのような種類のものがありますか?
											 ◎ 生理的口臭
											 乳児口臭、早朝時口臭、空腹時口臭、緊張時口臭、女性の生理時口臭などがあります。
											 早朝時口臭、空腹時口臭は正常な人でも感じられ、それぞれ”モーニングブレス”、”ハングリーブレス”と呼ばれます。生理的口臭は、必ずしも悪嫌感を伴うものではありません。
 ◎ 飲食物・嗜好品による口臭
											 ◎ 飲食物・嗜好品による口臭
											 においの強いニンニク、たまねぎ、にらなどの食べ物の摂取、あるいは飲酒や喫煙によって生じます。これらの物質は消化吸収されて血液中に移行し、肺から呼気によって口臭となります。
 ◎ 心因性(精神的)の口臭
											 ◎ 心因性(精神的)の口臭
											 自臭症とも呼ばれます。本人だけが感じる口臭で、真の口臭ではありません。
											

											 ストレスが原因であったり、あるいは精神的・肉体的に不安定な思春期や更年期などの時期に多く見られます。嫌悪感の強い口臭は、会話の相手に不愉快な感情を起こさせますが、近年、清潔志向が高じて、若い人の間では"清潔症候群"と呼ばれる現象もみられ、口臭を含めた自己体臭を必要以上に気にする自己体臭恐怖症が目立ってきています。
 ◎ 病的口臭
											 ◎ 病的口臭
											 いろいろな病気の一つの症状として現れる口臭を病的口臭といいます。虫歯や歯周病などのお口の中の病気やお口の清掃状態が悪いことなど、口腔環境に原因があることが多いです。
											 舌苔(ぜったい)も口臭の原因の一つとされています。鼻の疾患、呼吸器の疾患、糖尿病、尿毒症、肝臓疾患といった、体の他の場所の病気が原因となることもあります。
										
 
											口臭からどのような病気が考えられますか?
											 ◎ 尿のような臭いやアンモニアのような臭いですか。
											 肝臓の病気では尿のような臭いがします。
											 腎不全ではアンモニア臭がしますので、すぐに病院を受診して下さい。
 ◎ 高い熱が出ましたか。
											 ◎ 高い熱が出ましたか。
											 高い熱が出るとお口の中が乾燥します。お口の中が乾燥すると口臭が生じやすくなります。
											 熱が下がれば口臭も少なくなります。
 ◎ 甘酸っぱい臭いがしますか。
											 ◎ 甘酸っぱい臭いがしますか。
											 重い糖尿病では血液中にケトン体が増え、甘酸っぱい果物のような臭いがします。すぐに病院を受診して下さい。また、飢餓や高脂肪低糖質の食べ物を食べた時にも生じることがあります。
 ◎ 鼻からの息が臭いますか。
											 ◎ 鼻からの息が臭いますか。
											 鼻や喉の病気が疑われます。耳鼻科を受診して下さい。
 ◎ 咳や痰が出て、口臭もありますか。
											 ◎ 咳や痰が出て、口臭もありますか。
											 呼吸器系の病気が疑われます。病院を受診して下さい。
 ◎ つばが少なく、口が渇きますか。
											 ◎ つばが少なく、口が渇きますか。
											 唾液の分泌が少なくなると口の中の自浄作用が弱くなって口臭が生じやすくなり、また、虫歯や歯周病にもなりやすくなります。
											 その原因には、唾液を分泌する唾液腺に何らかの異常がある場合や、常に口で呼吸して口が乾燥することなどがあります。また、降圧剤や利尿剤などのお薬の副作用や、放射線治療の副作用の場合があります。
											 シェーグレン症候群などの自己免疫疾患という病気でも唾液の分泌が少なくなります。病院を受診しましょう。唾液分泌が少ない場合、対症療法として人工唾液を使用することもあります。
 ◎ 胃腸の調子が悪いですか。
											 ◎ 胃腸の調子が悪いですか。
											 消化器系の病気で食べ物の消化が悪いと口臭が生じることがあります。
											 病院を受診しましょう。
 ◎ 女性の方で、生理中ですか。
											 ◎ 女性の方で、生理中ですか。
											 生理中は口臭が生じやすいといわれており、病的なものではないので、心配はありません。
 ◎ 緊張やストレスが続いていますか。
											 ◎ 緊張やストレスが続いていますか。
											 緊張やストレスは唾液の分泌を減少させます。飲み物などでお口を潤しましょう。
 ◎ お腹が空いている時に口臭がありますか。
											 ◎ お腹が空いている時に口臭がありますか。
											 空腹時や起床時には口臭が生じることがあります。正常な人でも起こりますので、よほどひどい口臭でない限り、気にしないほうがよいでしょう。
 ◎ 治療していない虫歯がありますか。
											 ◎ 治療していない虫歯がありますか。
											 治療していない虫歯が原因で口臭が生じることがあります。
											 歯医者さんで治療を受けて下さい。
 ◎ 歯ぐきが腫れていたり、血が出たりしますか。
											 ◎ 歯ぐきが腫れていたり、血が出たりしますか。
											 歯周病の疑いがありますので、歯医者さんを受診して歯茎の状態を調べる必要があります。
 ◎ きちんと歯みがきしていますか。
											 ◎ きちんと歯みがきしていますか。
											 歯垢や歯石は虫歯や歯周病の原因になるばかりでなく、口臭の原因にもなります。
											 きちんと歯を磨きましょう。歯を磨くことは、お口の健康を保つための基本です。
 ◎ 入れ歯やブリッジが汚れていませんか。
											 ◎ 入れ歯やブリッジが汚れていませんか。
											 汚れた入れ歯やブリッジは口臭の原因となります。
											 入れ歯については、使い方はもちろん、洗浄方法や保管方法についてもやはぎ歯科クリニックで指導を受けて正しく扱ってください。ブリッジについても汚れがたまりやすいので、歯間ブラシなどを使って汚れを落としてください。
											 どちらも定期的に歯医者さんで検診を受けることが必要です。
 ◎ 舌がビロード状の白っぽい膜や黄色っぽい膜のようなものでおおわれていますか。
											 ◎ 舌がビロード状の白っぽい膜や黄色っぽい膜のようなものでおおわれていますか。
											 舌苔(ぜったい)は口臭の原因となりますので、歯ブラシ(歯磨剤は不要です)や清潔なタオルやガーゼで軽くこすると取れますが、効果が悪いようです。舌みがき専用の器具をお勧め致します。
											 やはぎ歯科クリニックでは、舌を磨くのに最適な舌クリーナーを販売しております。消化器系の病気にかかると、舌苔ができることがありますので、注意が必要です。
										
 
										
											口臭を消す方法はありますか?
											 お口の中を清潔に保ち、さらに口臭の原因を取り除くことが大切です。
											 いくつかの食品には消臭効果があることが知られています。緑茶には消臭効果のある成分が含まれています。乳製品はにんにくやアルコールの臭いを消すのに効果があります。唾液の分泌を促進させるような酸っぱい食べ物も効果があります。

											 さらに、一時的に口臭を消したいときには、口臭を除去する口臭除去剤や洗口剤を使います。口臭除去剤には、液状のもの、錠剤のもの、スプレー式のものなどいろいろな種類のものが市販されています。消臭効果のあるガムなども市販されています。
										
 
											舌クリーナーってどうやって使いますか?
											
											 形から2種類販売しておりますが、どちらも使い方は同じです。舌を少し前に出し、のどの奥から手前にスーッと、さらえるように引くだけです。真中と左右を2~3回ずつ、なぞるだけです。
											 あまり強すぎたり、回数を多くしたりすると、後で舌が荒れてしまいますので、気をつけて下さい。